2010-01-01から1年間の記事一覧

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(23)

『それは中々、興味深い話ですねぇ』と博士。 そのまま、こう付け加える。 『でも案外、そのお姉さんが魔女だったりして……』 茶化すような博士の声が脳に響くが、なるほど、そう考えることも出来るだろう。 先の引っ掛かりをそのように納得すると、マリーナ…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(22)

「にしても『魔女』か……」 不意に聞こえた少女の声に、ハッとして振り仰ぐマリーナ。 その様子を、まるでどこかで観察でもしているかのように、博士が再び言葉を紡ぐ。 『大丈夫、大丈夫。そう心配しなくても、多少の情報提供程度なら怒られることはないので…

ちと、チートにしすぎたか……

どもども、さるです。 クリスマスも過ぎ、も~い~くつ寝~る~と~♪な時期に入りましたねぇ( ̄Δ ̄@) さてさて、SS小話(何) タイトルで何のことやらと思ったかもしれませんが、SS読んでいらっしゃる方にはまず間違いなくあのキャラのことだろうなどと思われ…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(21)

『キミの身に付けている物を媒介(アンテナ)に、どこにいても通信出来るように術式を仕組んでるのですねぇ』 「あ、あんてな……?」 まさか、この法衣が? そう思いながら、衣服の所々に手を回す。が、 『へっへー、残念ながらそこではないのですよぉ。どこだ…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(20)

「な、ナニゴトか?」 『んと、マリーナさんはですねぇ、“砂の魔女”について調査しにやって来たのです』 「は、博士!?」 『はいはーい、マリーナさん。首尾は順調ですか?』 「え、ええまあ……って、そうじゃないですわ! 何をサラッとバラしてるんですの。…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(19)

しかし、対する少女の返事といえば、意外にも素っ気ないものだ。 「あいや、それがどうも襲われた時、はぐれてしまったみたいね」 「みたいね……って、随分軽い言い方ですわね……」 まるで欠片も心配していない口調の少女に、戸惑うばかりのマリーナ。 信頼の…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(18)

「砂漠を歩きて落日の黄金郷へと向かい、金色の山の中に眠れる『魔人』在り……それが、ウチら姉妹の聞いた話ね」 ルクシーアから来た少女――フィオが、大盛の【烏賊粥(ゲソット)】を突っつきながら答える。 「なるほど」と頷いて【薄紅鮭のおろし切り(ピーチサ…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(17)

暗憺とした空間に、混沌とした空気が漂う冷たい石室で、『魔女』は退屈しきった顔を向ける。 そこにあるのは、空虚な瞳と砂のように乾いた心のみ。 「つまらぬ……」 ぽつり、と独りつぶやく彼女。 いや、一人ではない。 よく見ると、袂に小さく寝息をたてる何…

もうすぐ……

どもども、さるです。 もうすぐ天皇誕生日ですが、皆様如何お過ごしでしょうか? え、クリスマス? 何それ、おいしいの?(笑) まぁ、人間のお祭りなんざ、さるには関係ないですからねぇ(@´Д`) それにしても、異教徒のお祝い事を楽しめる日本人は、海外の人…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(16)

. 魔道学――不可思議な現象を理論と実証に基づいて科学的に解明する『アマタニアの学術』の中でも、それは異質な存在だ。 魔術や呪術といった科学と最も相反する研究対象ながら、解読が窮めて困難なために近年まで認められることのなかった「異端」の学術。 …

とびらの独り言

御さる様にも困ったものです…… あ、こんばんは、とびらです。 何の話かと申しますと、先日のメイドさんへの土産話ですね。 御さる様ったら、たかが5パック程度で『もやし祭り』などと、ふざけたことを宣いやがりましたのよ! あのエテ公………… もやし祭りなめ…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(15)

「んとですねぇ~、『角錐型建築に於ける力場の発生』について調べてたんですよ。先生」 甘ったるい声で答えると、彼女は手元の一冊を軽く二回叩いた。 十人掛けの長机の上には、分厚い赤表紙の文献が山のように積み上げられている。 「懐かしいわ、あなたが…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(14)

つむじ風が、黄色い煙を巻き上げる。 「ええっと……あ、あたくしはマリーナ、マリーナ・テレザ・ウィンハルトですわっ!」 フィオと名乗った少女に戸惑いを感じつつも、調子を合わせるマリーナ。しかし、 いや、あたくしは「一体、どこでその話を聞いたのか?…

師走のとびら

とびらの句 疾きこと 光の如し 師走かな どもども、さるです。皆様、大変長らくお待たせしました。 気がつけば、今年も残すところあと三週間となりましたが、如何お過ごしでしたでしょうか? さてさて、さるはようやく帰山しました♪(@ ̄∀ ̄)/ 今まで書けな…

もう少しで……

どもども、さるです。 皆様、如何お過ごしでしょうか。 惰性で過ごしていたら、ついつい一週間ほど放置してしまいました……orz さてさて、さるは只今絶賛帰宅中だったりします。 そうです。あともう少ししたら、待望の「さる山」復帰でごさいまする!(ぉ) 果…

師走ですねぇ……

どもども、おはようございます。さるです。 師も走る忙しい月となりましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。 さてさて、今月の『さるたま文庫』は…… 祝!連載再開?『ばうんてぃくえすと』のルーシア・レアノードが表紙(かも知れないという罠w) 帰ってきた『…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(13)

「……なんの真似ですの?」 マリーナが真っ直ぐな瞳で、少女に問いかけた。 ――もっと強くなる―― かつて、ある少女に誓った約束。 ここで目を背けたら、その誓いを破ることになる。 それだけは、絶対に嫌ですわ! そう強く念じて、彼女は正面の相手をしっかり…

なんてこった!!つヴぁい

どもども、さるです。 先日、さるファンの方のコメントでブログ村のリンクが貼れてなかったことを知り、思わず顔面炎上(バーストフェイス)してしまいました(何その中二表現w) 教えて下さった方、ありがとうございます。 ちょっと調べてみましたが、ケータイ…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(12)

短刀の刃には、何かの呪文のような文字が刻まれていた。 少し紫がかった黒髪は、頭の上で団子状に束ねたポニーテール。 竜を思わせる長く凛々しい眉毛が、硬そうな二の腕と相まって女の子らしさを損ねているのが勿体ない。 そう思うほどの美貌は、備えていた…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(11)

マリーナが辿り着いた時、少女はまだ気を失っていた。 息はあった。というか、むしろこれは―― 「――いびき……ですわね……」 倒れている少女に近づいてはみたが、その様子を見るなり安堵の溜め息を吐く彼女。 「まったく、お陰でこっちは余計な時間と労力を費や…

なんてこった!

どもども、さるです。 何やら『くつろぎタイム』とかいう背景が追加されたみたいなので、変えてみました。 名前の響きがさる好みなので選んでみたら………… 孔明の罠でした!(謎) いや、背景のキャラが……(笑) まぁ、「背景変更のお知らせ」という名のネタ記事で…

だらだら書いて、気がつけば……

どもども、さるです。 何だか一週間ぶりにSS書いたら、もう十話目なんですねぇ……( ̄Δ ̄@) その割に、ちっとも話が進んでないじゃなイカ!(誰) 『ばうんてぃ~』本編といい、我ながら最近の作品はやたらテンポが遅い気がしますね……orz ていうか、これっても…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(10)

――地よ、うたかたの眠りより、暫し我が戒めを解き賜え―― 少女の詠唱は不可視の波紋となって、大地の隅々に到るまで浸透していく。 すると、まるで大地に繋ぎ止められていた鳥が足枷を外されたかのように、一人大地の呪縛から解放され、宙に浮く彼女の身体。 …

何気にすげぃことに気づいた

どもども、さるです。 お日さまも笑ってる良い天気ですが、皆様如何お過ごしでしょうか。 先刻、洗い物しながらふと気づいたのですが………… サ●エさんって、何気にすげぃ能力者だったんですね!(何) 「お料理片手にお洗濯」とか、どうやって……( ̄□ ̄;@) 流石…

職場からこんばんは!

どもども、さるです。 わたくし、今職場ですの(誰) どうも、いろんなモノに追われて更新が………… って、言い訳がましいですの!(だから誰だよ) 頭の中で某とある変態の風紀委員なシルエットがチラついてますが、ぼちぼち仕事に戻ります(謎) ではでは、今宵はこ…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(9)

ふと、そこで少し気になってか、念のため辺りを見渡す彼女。 しかし一面は、乾いた砂の地平線が果てしなく続いているだけだった。 人影など、一つとして在るワケも無い―― ――ハズだった。 ところが、遠くの方で何かが見えた。 一瞬、動いたそれを見て、 「も…

うーん欲求不満?(何)

どもども、さるです。 秋の夜長、如何お過ごしでしょうか。 さてさて、さるは最近ケータイ打つのに慣れてきた気がします(ぉ しかし、どうしたワケか満たされない何かが……(ぇ はぁ…………文字数足んない(何) ではでは、今宵は一先ずこの辺で……m(__)m さる

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(8)

大陸のほとんどの都市が、まだ中世からの脱却が出来なかった時代。 科学に対して宗教的規制を持たず、高度な学術研究に因って発展を遂げた唯一の都市国家アマタニア。 多くの都市が近代化を図っている今日に至っても、その文化レベルには天と地ほどの開きが…

ばうんてぃえぴそ~どSS 砂の魔女(7)

「ふう、これで涼しくなりましたわ」 満面の笑みで、そう呟くマリーナ。 そう、彼女はただ涼をとるためだけに自分の周囲に結界を張り、その僅かな範囲内で空気を変質させて気温や湿度などを調節したのだった。 「さてと、早速『砂地の魔女(サンドウィッチ)』…

コメントどうもありがとう!

どもども、さるです。 巷では風邪が流行っているようですが、皆様如何お過ごしでしょうか。 くれぐれもお体を壊さないよう、健康には十分気をつけて下さいませ。 さてさて、相変わらず『さる山』不在中なさるですが、皆様から感想や20000HIT祝いのコメントを…