2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「ばうんてぃくえすと」の世界

ども、さるです! 今回は「ばうんてぃくえすと」の世界観について、書いてみます。 世界全体 ― まず舞台となるのは、作中で『大陸』と呼んでいる場所。 学術的名称『ユーラステリア大陸』を正式名とするこの大陸は、四方を海で囲まれた雄大な大地。 北は極寒…

姿無き銀狼の牙(2)

「あぁ!? 俺の事を嗅ぎ回ってる女がいるだと?」 暗がりの中、机に足を乗せ椅子にもたれた格好で、カルネゴはオールバックにした銀の髪に櫛を通す。 渇いた時間が、室内の闇を支配する。周りを囲む男たちはただ息を飲み、主の次の一言を静かに待つ。 そして…

早き雲

「兄上、どちらへ?」 そう尋ねたのは、今や駿河(するが)の守護様が母君となった妹だ。 「うむ、少々伊豆へ湯浴みに行って参るぞ」 初老も過ぎた頃の、少し痩せた身体に潮風が染みる。 伊豆は湯の里、一度は御出で~ といった童歌でも聞こえてきそうな簡素な…

姿無き銀狼の牙(1)

姿無き銀狼の牙 リーン、リーン 街外れ。鈴の音が辺りに響く。 「風が変わった……」 女はぽつりとつぶやいた。 二十歳前後といったところだろうか、腰の辺りまで届きそうな金髪に色白の素肌。 丸眼鏡の奥には、切れ長で聡明さがうかがえる碧い瞳。如何にも学…

あ、あ、嵐ぃ~!あ、あ、アラシぃ~!!(古っ)

って・・・・いきなし大雨で参りましたねぇ・・・・。 ども!さるです。 いやぁ今朝あれだけ晴れてたのに・・・・夕方からいきなり土砂降りで、しかも突風。 日中の天気から、よもや降るとは思わなかったので、ホントびっくりデス(ーー; まぁ文字通りの夕立…

すっかりサボってまぁ・・・・

あ、ども、さるです・・・。 最近、記事書かずにブログ周るので手一杯なさるですw 取り敢えず、更新せねばと思いつつ・・・・今、キーボードの前にいます(-"-∧ それにしても、すっかり夏ですねぇ♪ 皆さん如何お過ごしでしょうか? 私は今日も陽気に誘われ…

赤い花

部活の帰り、僕の足は駅の近くの花屋へ向っていた。 家は学校を挟んで駅の反対側になる。 いつもそこに通っているワケでもないし、そもそも花なんて普段興味の対象にもならないのだが。 今日だけは特別。まぁ、母の日のプレゼントってやつだ。 「いらっしゃ…

スペースジェネレーション

「以上で報告を終わります。」 20代半ばといったところだろうか。 時代錯誤なチタンフレームの眼鏡をかけた青年は、プレゼンを終えて席に戻る。 言わば、今流行りの紀元前スタイルなのだろう。 腕時計にしてもそうだろう。「今時ブルガリなんて」と言う声が…

さる国の昔話 ― 古の賢者

「釣れますか?」 君子として知られたその御仁は、川の辺で釣り糸を垂れている老人を見かけて「これは?」と思い、話しかけた。 「いやいや、小物一匹近寄ろうともせんでのぅ~」 それもそのハズ。老人の持つ竿の先、糸で吊るした釣り針は、真っ直ぐに伸びて…

先生は逃亡者

男は必死で駆けずり回った。 息を切らし、周囲を警戒しながら、彼は朧月夜の市中を掛ける。 一軒の宿を目指して・・・・。 「はぁはぁ・・・・・あ・・・姐さん。」 宿の裏口で呼吸を整えてから軽く壁を叩き、男は小声で中にいるであろう人物に声を掛ける。 …

めぐみの太陽

朝起きると、月代めぐみは憂鬱そうに頭を抱えていた。 また、この日が来たか ― そう思う度、彼女は胸の中で何度も同じ言葉を繰り返す。 「子供の日なんて、無ければ良いのに・・・・」 彼女の空虚な一日が始った。 5月5日。外は雲一つ無い青空に、まばゆいば…

短編集を書いてみる

どもども、さるです。 現在、連載の方はまぁそれぞれマイペース(汗)に更新中ですが、唐突ですがここいらで短編も書いてみようと 思います。 というのも、GWの間読書三昧な日々が続き・・・・創作意欲がかきたてられてた次第ですw 食指が動いたと言えばそ…

ファンタジー系の占い

どうも!さるです♪ 今日は、良い天気ですねぇ~^^ こういう時は、陽射しの下で洗濯物干したり、掃除したり・・・・って なんて勿体無い時間の使い方を!!!(笑) ・・・・まぁとりあえず、散策にでも出かけますかw ところで最近、こんなん見つけましたの…

紅き月満つる夜

紅き月満つる夜 満天の星々が、闇照らす夜。 男は、一人静かに刻(とき)を待つ。彼の瞳に映る世界は、まばゆいほどに美しく、そしてもろく。 緩くウェーブのかかった白金の髪をかき上げて、胸元から着火灯石器(ハンディ・フリンター)を取りだし火を点ける。 …

京・本能寺殺人事件(4)

「ご注進!ご注進!」 遠くから響く蹄(ひづめ)の音。声を張り上げて叫ぶ伝令の使者。 その夜の知らせは、日本……いや、世界史を大きく変えたと言っても良いかも知れない。 しかし早馬で駆けつけたその時には、既に張り詰めた重い空気が陣中を支配していた。 …