2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

血塗られた封印の城 第三章(10)

カザミヒナタ様より、挿絵を戴いちゃいました♪ さる 五年前、アマタニア―― 「ジークフレド・ヨハネハイム。十五歳か……」 難しい表情で学歴書を眺める老博士。机の上で、右の人差し指が忙しく音を立てる。 「中々成績優秀な子ですよ、彼は」 少年の隣で、まだ…

西のあくまのすまう山

夕ぐれの、真っ赤なお空がかがやいて、ぼくはまっすぐ山を見る。 ゴツゴツした石の山、まわりをかこむ黒いくも。 そこは、じごくの一丁目。 その名も、ずばり「でいもす山」 おしろの中でカンムリおじさん、モカ先生とおはなし中、なぜかぼくのかおを見てニ…

血塗られた封印の城 第三章(9)

「何故、あんなことを言ったの?」 校舎へと続く通用路を歩きながら、白い法衣の裾から香水の瓶を取り出すと、ミコナは3回身体に吹きかける。 「何故って何が?」 とぼけた口調で、アレスが返す。 「エリクソン博士よ。彼は『フェレスト師の後継』、『次期…

血塗られた封印の城 第三章(8)

授業の終わりを告げるベルが校舎に響く。 ちょうどそのタイミングで、後ろから「ガラガラ」と音を立ててドアが開いた。 「あ……来たんだ………珍しい……」 おそらくは彼に向かってなのだろうが、近づいても辛うじて聞き取れるかどうかといった程度の声で、黒髪の…

誕生日バトン

どもども、さるです。 さて今回は、無双さんから『誕生日バトン』を頂いちゃいました♪ 早速、さるの名もこの中に刻んでしまいたいと思います(@´∇`)ノ _______________________________________ 1月 1: 2: 3:…

血塗られた封印の城 第三章(7)

案内された部屋の中央、黒光りするソファに腰を下ろす二人。 座り心地は気持ちいいくらいで、気を許せばそのまま微睡(まどろみ)の中へと誘われてしまいそうだ。 しばらくして、珈琲の引き立った香がミコナの意識を呼び覚ました。 「失礼します」 見た目は二…

さるの愛読書――ドアーズⅠまぜこぜ修繕屋

ども、さるです。 さてさて、久しぶりですが愛読書紹介と参りますか。 今夜の一冊はこちら…… タイトル:ドアーズⅠまぜこぜ修繕屋 著者 :神坂一 イラスト:岸和田ロビン 発行元 :角川書店(角川スニーカー文庫) ジャンル:ファンタジーな感じのコメディー(何…